早期発見と対処法
アルコール依存症を未然に防ぐには、原因となる多量飲酒を自覚することが重要です。お酒を飲む人は、まず「飲酒スクリーニングテスト」で、自分の飲酒習慣がどの程度なのかチェックしましょう。
飲酒習慣診断(飲酒習慣スクリーニングテスト)
「自分は大丈夫」と思っていませんか。多量の飲酒が長期的に続くと、知らないうちにアルコール依存になっている場合があります。セルフチェックであなたの飲酒習慣を見直しましょう。
CAGE(ケージ)質問票
こちらの質問票で、アルコール依存症の可能性を判定いたします。
- 1. あなたは、自分の酒量を減らさないといけないと感じたことがありますか?
- 2. 他の人に自分の飲酒について非難され、気にさわったことがありますか?
- 3. 自分の飲酒について、よくないと感じたり、罪悪感を持ったことがありますか?
- 4. 神経を落ち着かせ、または二日酔いを治すために、迎え酒をしたことがありますか?
1つでも該当すれば「危険な飲酒」であり、節酒の取組みが必要です。
2つ以上該当する場合は、アルコール依存症の疑いがあります。
AUDIT(オーディット)質問票
AUDITは、WHOが問題飲酒を早期に発見する目的で作成したもので、世界でもっともよく使われています。
あなたに飲酒習慣がある場合、飲酒問題の重症度を判定します。
AUDIT評価
あなたのお酒の飲み方はどのレベルでしたか?
AUDIT 10点以上
今後アルコールによる健康障害が起こる可能性が高いと考えられます。
すでに肝障害、糖尿病、高血圧、高脂血症などの病気を持っている方は、飲酒が病気の原因もしくは悪化させる要因となっている可能性があります。
AUDIT 20点以上
アルコール依存症が疑われるため専門医の受診をお勧めします。
アルコール度数・ドリンク数 飲酒換算表
ドリンク数とはWHO(世界保健機関)が定めたお酒に関する共通指標になります。
1ドリンクはアルコール10gにあたります。健康的な飲酒は1日につき純アルコール20g(2ドリンク)以下が目安です。
・一般成人男性(体重60~70㎏)のアルコール処理能力は、1時間に純アルコール約5gとされています。
※体質的にお酒に弱い人や女性はもっと長い時間がかかる場合があります。
飲酒量×度数(%)×0.8(アルコールの比重)=純アルコールg と計算することができます。
種類(アルコール度数、%) | 量 | ドリンク数(g) |
---|---|---|
ビール・発泡酒(5%) |
コップ(180mL) 1杯 | 0.7 |
小ビンまたは350ml缶1本 | 1.4 | |
中ビンまたは500ml缶1本 | 2.0 | |
大ビンまたは633ml缶1本 | 2.5 | |
中ジョッキ(320ml)1杯 | 1.3 | |
大ジョッキ(600ml)1杯 | 2.4 | |
日本酒(15%) | 1合(180ml) | 2.2 |
お猪口(30ml)1杯 | 0.4 | |
焼酎・泡盛(20%) | ストレートで1合(180ml) | 2.9 |
焼酎・泡盛(25%) | ストレートで1合(180ml) | 3.6 |
焼酎・泡盛(30%) | ストレートで1合(180ml) | 4.3 |
焼酎・泡盛(40%) | ストレートで1合(180ml) | 5.8 |
酎ハイ(7%) |
コップ1杯(180ml) | 1.0 |
350ml缶酎ハイ1本 | 2.0 | |
500ml缶酎ハイ | 2.8 | |
中ジョッキ(320ml)1杯 | 1.8 | |
大ジョッキ(600ml)1杯 | 3.4 | |
カクテル類・果実味等を含んだ 甘い酒(5%) |
コップ(180ml) 1杯 | 0.7 |
350ml缶1本 | 1.4 | |
500ml缶1本 | 2.0 | |
中ジョッキ(320ml) 1杯 | 1.3 | |
ワイン (12%) |
ワイングラス(120ml) 1杯 | 1.2 |
ハーフボトル(375ml) 1本 | 3.6 | |
フルボトル(750ml) 1本 | 7.2 | |
ウイスキー、ブランデー、ジン、 ウォッカ、ラムなど(40%) |
シングル水割り1杯(原酒で30ml) | 1.0 |
ダブル水割り1杯(原酒で60ml) | 2.0 | |
ショットグラス(30ml) 1杯 | 1.0 | |
ポケットビン(180ml) 1本 | 5.8 | |
ボトル半分(360ml) | 11.5 | |
梅酒(13%) | 1合(180ml) | 1.9 |
お猪口(30ml) | 0.3 |